感想
アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編
最初の告知はきっと今年4月末だった。
アニメ1期の総集編? しかも前後編で?
既に放送済み、円盤化もしておりdアニメなどのサブスクでも見られるアニメの総集編を映画館でするというのは、わたしが見てきたアニメのなかでは初めてだった。先に映画館でお披露目してからアニメなら、過去に何作か見聞きしたことはあるけども。
だいたいの映画初日が金曜の流れになったあとも初日は土曜だったムビナナと異なり、今回は普通に金曜が初日。職場の業務量を考えると初日は厳しい。仕事のあとは疲れ過ぎて本当に動けないから。いや、最悪前日までの自分に頑張ってもらって休みをとればいいのか。半年先って仕事多いのかな。今年って昨年より人手が足りてないから多いかも? うーん、なにもわからん! ――カレンダーと睨めっこしながら、人手不足という言葉で片付けられないレベルで月を追うごとに増える業務量に毎日ストレスを感じつつ、追ってる声優の現場に行ったり、キンツアで香賀美タイガくんに狂いながらアイナナSSP追加公演やHAMA MEGURIで2ヵ月連続横浜に行ったりして、仕事のストレスを休日にひたすら寝込むか反対に朝から夕方まで出歩くかの極端な過ごし方でどうにか発散してた。極端な過ごし方するから余計にしんどいのでは……。

ちなみに、職場の業務量を考慮すると初日に休みを取って観にいくとか初日の仕事帰りに観るというのが厳しそうだったので、公開3日目、舞台挨拶ライビュのときを初見と決めました。
公開初日と同じ10月3日から吉兆イベ(壮五と虎於)も始まって日常生活における時間配分が大変。あんスタBで9月末日から始まった紅月イベもやってるし。エイトリのイベが10月9日からで助かった。


あっという間に迎えた公開日……の前日。
梅田にあるなら行かなきゃ。仕事をなんとか定時で終え、映画館まで徒歩。駅まで歩いたり乗り換えで歩くのが面倒だったからです。徒歩で行くのと所要時間たぶんほぼ変わらない。
途中で雨に降られながら、2kmほど歩いて環くんと壮五の旅行鞄を見てきました。
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生まれて初めて肉眼で見た。
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この蓋開けたやつに収まってるのか。ふたりとも脚が長くてめっちゃ出てるけど。

歩き疲れたのと1週間の仕事の疲れとで、日にちが変わる前に寝落ちしてしまいました。
ネタバレ禁止期間はないとのことで、公開初日から感想が𝕏のTLに流れてくる。
基本的には肯定的なものばかり。でも、いくつか見かけた「初日だけど座席が埋まってない」が、心にいやな汗を滲ませた。初日ってみんながみんな行けるわけでもないから、そこまで気にし過ぎてもよくないんだけどね。わたしも初日じゃないし。
それでも、気になるものは気になる。
だって、総集編ってつまりどれくらいカットされてどうまとめられるんだろう。全17話あった1期を前後編に分けて総集編として上映するってことは、単純に1期の半分、ストーリーの区切りでいえば恐らくミューフェスまでを前編にするってこと。それを本編106分で収める。収められる? たくさんカットされることになる。どこを?
そもそも、この総集編はどういう層に向けてるんだろう。今もアプリを毎日やってる層? アニメだけ見てる層? それとも、新規? ――カウントダウンを兼ねたチラ見せじゃ、掴めなかった。もしかしたら、わたしみたいに「掴めなかった」ひとが他にもいるかも……なんてことまで考えたくらい。

見かけた感想だと、他には、キンツアに通ってる方々がキンツア上映前の予告で得た情報だけを頼りにアイナナの劇場総集編を観にいってくださったというのもありました。これは純粋に嬉しかったです。俺の地元の祭りにきてくれてありがとう。
確かに、上映前の予告で兼任オタクが「観にいくよー!」って声出ししてたもんね。そりゃあ「じゃあ、私も観てみるか」になってもおかしくない。
KING OF PRISMの応援上映をご存じない方に説明すると、KING OF PRISMの応援上映は企業コールどころか予告映像に対しても応援することが多いです。でも作品本編含め決してヤジを飛ばすなどの下品な応援の仕方はしてません。スタァが傷付くような言葉とか歌やセリフを遮るような声出しは避けてねって注意事項にあるからです。


やっと迎えた舞台挨拶ライビュの日。これも、午後から別の予定があったため、10:30回のみです。13:35回は上映前舞台挨拶だけど本編の途中で抜けないといけなくなるため、潔く13:35回そのものを見送りました。自己都合とはいえ本編の途中で抜けるのはやりたくなかったから。
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上映前の注意事項、無音声だったけどアイドリッシュセブンじゃなきゃ出せないシーンとともに出す注意文言があってちょっとふふってなりました。

親の顔より見たアニメアイドリッシュセブンの最初のシーン。7本のマイクに、鼓動の高鳴りを表す効果音。クレジット表記と交互に映る、落ち着かない環くん、それを窘める壮五、陸くんの後ろ姿、そして、――割れんばかりの歓声。
『アイドリッシュセブン First BEAT! 劇場総集編』の本編が始まった瞬間にわたしが思い出したのは、テレビ本放送の2018年1月1日じゃなくて、2017年11月2日に開催された先行上映会のほうだった。
観た映画館は別だし、先行上映会から本放送までに作画修正も入ってるけど、大きなスクリーン同士だから先行上映会のほうを思い出したのかもしれない。8年近く前、2017年のわたしはこの映像を大きなスクリーンでもう一度観られる日がくるなんて思ってなかったよ。

懐かしいなぁと思いながらスクリーンに意識を向ける。紡ちゃんが万理に新入社員として挨拶するくだりはまるっと消えてた。なるほど、こういう感じなのね。本当にいきなりのバスケだ。オーディションのくだりもここは残してここはカットかぁ。
そして流れる『WiSH VOYAGE』、意味がわからないくらい涙が出てしまった。え、ここで? どう考えてももっとあとだろって自分でも思う。
洟をすするなどで両隣の方に迷惑が掛からないよう、息をのみ、ハンカチを目頭に軽く押し当てたまま鑑賞続行。
モンジェネとかのライブシーンはあまりカットされない。なるほど、日時制限ありで応援上映を設けるのも頷ける。映画館のスクリーンとこのために調整された音響になら、ペンライト、振りたいかも。かといって、ムビナナみたいに応援上映8:通常上映2ってわけにもいかない。そういうんじゃないから。

さらに観続けて、あ、これってやっぱりミューフェスで区切りなんだと気付きました。そっか、1期前半で一番泣かせにくるポイントで区切るんだ。でも、ここって話としても区切りがいいよね。
ミューフェス回、アニメ1期8話の一番好きなところは、サブタイトルをラストの紡ちゃんのセリフに合わせて出すまで出さないところ。見た当時、すっごく泣いた。アニメになってくれてありがとうって思ったくらい。ほら、ソシャゲだとアイナナに限らずだいたいみんな先に章タイトルが出るから。
『WiSH VOYAGE』で泣いてるっぽい雰囲気は周りには見当たらなかったけど、ミューフェスの終盤はさすがにあちこちからすすり泣きが聞こえた。

そして流れるエンディング。
実は、わたしはネタバレをそんなに気にしないタイプなので、エンディングの曲になにが使われるかとスペシャルサンクスのことは知ってました。ネタバレを気にしないっていうか、ネタバレを忌避し過ぎる生き方って傍から見てて息苦しそうだし、それならわたしは受け身を取れる生き方を優先したいなってだけ。わざわざ探したんじゃなくて、ふせったーで言及してる方のをさらっと見た程度です。
だから、エンドロールに差し込まれてるカットと文字色までは把握してなかった。
知らないカットがある。幻覚かと思ったけど観終えたあとに全力パブサをして幻覚じゃなかったことを確認しました。
あと、エンドロールのクレジット表記の文字色が変わるタイミングに、アイドリッシュセブン制作陣のこだわりを感じた。

舞台挨拶についてはあまりここでたくさん書くことじゃないかな。話を振られた一番手が最強の回答をしたために二番手以降全員回答に窮してたとか、代永翼さんのネイルにオレンジだけじゃなくて(今回、江口拓也さんは登壇されてないので)黄色もあったこととか。代永翼さんとKENNさんと阿部敦さんが数字のネックレス(16人のキャストさんたちが個人的におそろいで買ったやつ)をつけてきてくれてるのがちらっと見えたとか。
アプリリリースから10年、ストーリーのアフレコは基本的にひとりずつが多いと聞くけど、ファン感謝祭やライブでともにステージに上がる回数も少しずつ蓄積されて、10年を超えたひとつの作品の共演者であるみなさんが楽しそうにされてるのが、嬉しかったです。
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王様プリンのフォトセッション、ライビュ含め撮影可能だったので撮りました。

観終えたあと、どうにもこうにも喉が渇いてたので、先月オープンしたばかりのスタバで休憩。休憩しながら、頭のなかでさっき観たものを振り返る。
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少なくとも劇場公開の本編部分のターゲット層は、アイドリッシュセブンだけが生きがいのひとではないなと感じました。毎日追ってはいるけど他にも好きなものがあったり、アニメしか見ない主義だから3期までしか知らなかったりという、人生までは捧げてない層。それから、本当のドドドド新規。こっちをターゲットにしてるんだろうな。
たぶん、人生におけるアイドリッシュセブンの比重が高過ぎるひとほど、ここもカット、あそこもカットという部分に、すぐに気付けてしまう。他も含めて毎日追う二足の草鞋のわたしですら気付いたから。
もちろん、気付けたとして、総集編だからねとすんなり飲み込めるひとなら大丈夫だろう。でも、ここもない、あれもない、ここは急展開に見えたと指折り数えてしまうような性格だと集中しきれないかも。
もちろん、人生をアイドリッシュセブンに捧げてると断言する層でも喜べる部分がある。それが、エンディング。いやエンディングって最後じゃん! なんだけど、そうじゃない。アイドリッシュセブンの映像作品におけるエンディングこそ、僕たち私たち(マネージャー)への一番のサプライズなんです。

たぶんわたしの感想は全国のマネージャーのなかのひとり読めばいいほうで、未来のマネージャーはここに気付くこともないけど(検索避けしてるから)、どこかで未来のマネージャーになるらしきひとを見かけたときに、あなたもちゃんとアイドリッシュセブン制作陣に思われてるんだよと、ひっそり拍手したい。

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