クリスマス
クリスマスから年始にかけて、アイドルは引っ張りだこ。今日は貴重な、怒涛の年末年始スケジュール直前の半日オフ。いつもなら、こんな日は、次の日からの仕事に備えて、寮でゆっくり過ごしているのだけれど。
「なぁ、オレがついて行っていい?」
ハロウィンに続いて、またしても、和泉家から連絡がきたのだ。曰く、息子たちが世話になっている小鳥遊事務所とグループのメンバーに、今回も差し入れをしたいのだと。宅配で送るのではなく息子を呼び付けたのは、テレビや雑誌でしか顔を見ない息子たちに、久しぶりに会いたいという親心なのだろう。しかし、三月はバラエティ番組の撮影の仕事が入っているため、実家へ出向くことができるのは一織だけ。兄弟揃って行くことができないことを告げると、両親は「数が多いからもう一人誰か連れてきてほしい」と言った。
実家の両親が差し入れを……と言うのであれば、中身はケーキだろう。お礼と称しつつも自店の宣伝を欠かさない、うまいやり方だと一織は思う。両親のこういう性格が、一織にもしっかり受け継がれている。三月に受け継がれたのは、ケーキ屋を切り盛りする両親の、周囲に対する愛嬌と話術だろうか。
――ともかく、これから自分は実家へ行って、寮へ戻ってくる時には大量のケーキを持たされているのだ。そこに付き添う相手が七瀬陸。
「恐らく、ケーキを運ぶことになります。七瀬さんでは、正直、不安しかありません」
「なんだよそれ! オレが箱落っことすってこと? 失礼だなー」
頬を膨らませて怒る表情に、かわいい人だな……と心の中で呟く。大丈夫、今のは一文字たりとも声に出ていない。
「だってあなた、この前だってマグカップを割ったでしょう?」
「あれは一織が後ろからいきなり話しかけたからだろ!」
食器の片付けを手伝っていた陸に、次の仕事のことで聞きたいことがあって話しかけたところ、背後から声をかけられて驚いた陸が、手に持っていたマグカップを落としてしまったのだ。これまでにも食器を割ったことが何度もあるのだから、一織も気を付けなければならなかったのだけれど、気が回らないくらい、急を要する内容だった。
「名前を呼ばれたくらいで落とすなんて思わないでしょう」
「話しかけるなら話しかけるって言って!」
なんという無茶を言うのだろう。これから話しかけますだなんて、その声かけ自体、突然ではないのだろうか。
「あぁもう、おまえら、喧嘩するな!」
仕事へ向かう準備をしながらも二人の様子を気にしていた三月が割って入った。喧嘩の種は、土に撒かれる前に回収しておくに限る。今、その役目をこなせるのは三月しかいない。これくらいの言い合いは一織と陸の間では日常茶飯事なのだけれど、壮五やナギが心配してしまうし、環は二人を諫めようと口を挟んでしまって、三月でも収拾が付けられなくなる。そうなると、大和は我関せずと遠目に事態を見守る役に徹してしまうのだ。
三月の言葉の効果は絶大だ。一織にとっては尊敬する兄であるし、陸にとっては……陸にとっても、大事な一織の兄だということで、二人ともおとなしくなった。
「じゃあオレ、行ってくるから。一織、陸のことちゃんと連れてってやれよ。父さんと母さんによろしくな!」
コートを羽織り、帽子を被った三月は慌ただしく仕事へと向かった。
「七瀬さんは時々注意力が足りていないことがあります。ドジっ子という言葉で済まされないこともあるんですから気を付けてくださいよ」
「ドジっ子……」
済まされないこともある……ということは、言い換えれば、ドジっ子という言葉で済まされることもあったりするのか。そもそも、十八歳の男にドジっ子という表現はどうなんだろう。少し気になったけれど、一織のいつもの失言のひとつと判断する。
陸だって、好きでドジを踏んでいるわけではない。自分に世話を焼こうとあれこれしてくれる一織の姿を見ているのが楽しく、ずっと見てしまって、つい、気もそぞろになってしまうのだ。つまり、陸がなにかうっかりしてしまうのは、半分近く、一織が原因。それを一織本人に指摘しないのは、陸の小さな独占欲。だって、一織が気にしてオレを構ってくれなくなったらさみしいじゃん。
「今日は一段と冷え込みますからね。コートと帽子、それから、マフラーと手袋もしたほうがいいでしょう。貼るカイロも用意しましょうか」
確かに今日も寒いけれど、いつものコートにいつもの帽子、それから変装用のマスクでじゅうぶんじゃないかな……と思う。さきほど仕事へと向かった三月だってこれくらいの防寒だった。
「なんか、もこもこする……」
あっという間に着膨れた陸は、マフラーに顎を埋めてむすりとした。厚着をし過ぎて汗をかいては、元も子もない。それに。
(手、繋げないじゃん)
もちろん、いくら変装をしたといっても、外でべたべたとくっついていいという免罪符にはならない。最近でこそあまり聞かなくなったが、何年か前にはこの季節になると〝リア充爆発しろ〟なんて言葉も、テレビや雑誌、漫画などでよく見聞きしたものだ。
「あぁ、口許を埋めないでください。マフラーの繊維を吸い込みでもしたらどうするんです。ほら、マスクをして。……では、行きますよ」
マスクに隠された口許は、への字に曲がったまま。一織からはそれが見えない。
(一織のばーか)
自分の一歩前を歩く一織に、マスク越しに「いーっ」とした。
デコレーションケーキなどの崩れやすい菓子を詰めた箱を一織が、その他の菓子を詰めた紙袋を陸が持つことになった。一織の持つ箱に詰められたデコレーションケーキは一人分ずつ小分けにつくられたもの。ホールケーキでなかったのは、個々の仕事などで全員揃って食べられないかもしれないからという両親の気遣いだ。当日中に食べなければならないものがほとんどだが、ふたつほど、わずかに日持ちするデザートも用意されていた。
ケーキ類だけならば一織だけでも運べるけれど、両親が「数が多い」と言ったのには、理由がある。それが、陸が持っている紙袋の中身。
「これ、初めて見たかも!」
紙袋を覗き込んだ陸が嬉しそうに笑う。小一時間ほど前まで、マスクの下で膨れっ面をしていたとは思えないほどだ。まなじりを下げて、マスクで隠れてはいるけれど、恐らく口角が上がっているに違いない。
その中身は、クリスマスブーツ。スーパーマーケットに陳列されているような大きなものではなく、クリスマスツリーのオーナメントとして飾ってもおかしくない程度の、手のひらサイズのもの。中身は三月と一織の両親がつくったクッキーで、店頭でも販売されている。ケーキと違って、クリスマスブーツは小鳥遊事務所への差し入れも含まれているため、数が多い。
初めて見たかも、と屈託のない笑顔を浮かべる陸に、一織の知らない、長く入院をしていた頃の彼を想像してしまう。一織はクリスマスブーツを小さな頃から見慣れていたし、かわいいものに惹かれてしまう一織にとっては、一年に一度の秘かな楽しみでもあった。
「……あっ、ほら。七瀬さん。まったく……余所見しないでください」
紙袋の中身に意識がいってしまい、つい、曲がるべき道を素通りしそうになった陸の腕を、一織が咄嗟に掴んだ。
「あ、ごめん」
その場で立ち止まって。さっさと道を曲がればいいのに、陸が掴まれた腕をじっと見つめるものだから、一織も動けなくなってしまう。あぁ、ここが人通りの少ない道でよかった。
「……七瀬さん?」
「さっきから思ってたんだけど、なんで一織は手袋してないんだよ」
自分には、マフラーを巻けだの、手袋をしろだの、厚着を要求したくせに。オレばっかり着膨れてるじゃんか。陸はそうこぼした。
「私はいいんです」
「よくない!」
単に、実家が使用しているケーキの箱の持ち手と比べて、自分の手袋が分厚過ぎて指を通しにくいから、着けてこなかっただけのこと。
陸は紙袋を足許に置き、自分の手袋を片方外して、一織に差し出した。
「……まさか、手袋をしろとでも言うんですか?」
あまりに恥ずかし過ぎる。ひとつの手袋を分け合って使うなんて、恋人同士みたいなこと……まぁ、恋人、なのだけれど。
「それこそ、いいんです! だよ。一織のいいんですっていうのは、全然いいんですじゃなくて、よくないんだってば!」
いつまでも手袋を受け取らない一織に焦れて、陸は一織の手を取り、半ば無理矢理、手袋をはめさせた。
「……あなたの手が冷えてしまうでしょう」
一織がそう苦言を呈すると、陸はきょろきょろとあたりを見渡してから。
「こうすればいいじゃん」
あろうことか、一織の手を取って、自分のコートのポケットに差し入れた。
「なっ……」
手袋をしていないほうの手で手を繋いで、それをポケットに入れるなんて、恋人同士がすることではないか。恋人なのだからだめではない、……そう、だめではないけれど、恥ずかし過ぎて、一織のキャパシティを軽く超えてしまいそう。
「クリスマスケーキ持って、好きなやつと手繋いで歩くの、本の中の主人公みたい」
ひとつのポケットに一緒に手を入れられるほどの、密着した距離。その距離だからこそ聞き取れる小声でそう言われてしまっては。
「恥ずかしい人ですね……」
つい、いつもの癖でかわいくないことを言ってしまった。一織の口許はわずかにゆるんでいて、まんざらでもなさそうだ。人通りが少なくてよかった……と一織は思う。
明日から、仕事がとても忙しくなる時期。その直前の、半日の休息。
ささやかなクリスマスのデートの内容は、寮に着くまでの帰り道、手を繋ぎ、身を寄せて歩くこと。
「なぁ、オレがついて行っていい?」
ハロウィンに続いて、またしても、和泉家から連絡がきたのだ。曰く、息子たちが世話になっている小鳥遊事務所とグループのメンバーに、今回も差し入れをしたいのだと。宅配で送るのではなく息子を呼び付けたのは、テレビや雑誌でしか顔を見ない息子たちに、久しぶりに会いたいという親心なのだろう。しかし、三月はバラエティ番組の撮影の仕事が入っているため、実家へ出向くことができるのは一織だけ。兄弟揃って行くことができないことを告げると、両親は「数が多いからもう一人誰か連れてきてほしい」と言った。
実家の両親が差し入れを……と言うのであれば、中身はケーキだろう。お礼と称しつつも自店の宣伝を欠かさない、うまいやり方だと一織は思う。両親のこういう性格が、一織にもしっかり受け継がれている。三月に受け継がれたのは、ケーキ屋を切り盛りする両親の、周囲に対する愛嬌と話術だろうか。
――ともかく、これから自分は実家へ行って、寮へ戻ってくる時には大量のケーキを持たされているのだ。そこに付き添う相手が七瀬陸。
「恐らく、ケーキを運ぶことになります。七瀬さんでは、正直、不安しかありません」
「なんだよそれ! オレが箱落っことすってこと? 失礼だなー」
頬を膨らませて怒る表情に、かわいい人だな……と心の中で呟く。大丈夫、今のは一文字たりとも声に出ていない。
「だってあなた、この前だってマグカップを割ったでしょう?」
「あれは一織が後ろからいきなり話しかけたからだろ!」
食器の片付けを手伝っていた陸に、次の仕事のことで聞きたいことがあって話しかけたところ、背後から声をかけられて驚いた陸が、手に持っていたマグカップを落としてしまったのだ。これまでにも食器を割ったことが何度もあるのだから、一織も気を付けなければならなかったのだけれど、気が回らないくらい、急を要する内容だった。
「名前を呼ばれたくらいで落とすなんて思わないでしょう」
「話しかけるなら話しかけるって言って!」
なんという無茶を言うのだろう。これから話しかけますだなんて、その声かけ自体、突然ではないのだろうか。
「あぁもう、おまえら、喧嘩するな!」
仕事へ向かう準備をしながらも二人の様子を気にしていた三月が割って入った。喧嘩の種は、土に撒かれる前に回収しておくに限る。今、その役目をこなせるのは三月しかいない。これくらいの言い合いは一織と陸の間では日常茶飯事なのだけれど、壮五やナギが心配してしまうし、環は二人を諫めようと口を挟んでしまって、三月でも収拾が付けられなくなる。そうなると、大和は我関せずと遠目に事態を見守る役に徹してしまうのだ。
三月の言葉の効果は絶大だ。一織にとっては尊敬する兄であるし、陸にとっては……陸にとっても、大事な一織の兄だということで、二人ともおとなしくなった。
「じゃあオレ、行ってくるから。一織、陸のことちゃんと連れてってやれよ。父さんと母さんによろしくな!」
コートを羽織り、帽子を被った三月は慌ただしく仕事へと向かった。
「七瀬さんは時々注意力が足りていないことがあります。ドジっ子という言葉で済まされないこともあるんですから気を付けてくださいよ」
「ドジっ子……」
済まされないこともある……ということは、言い換えれば、ドジっ子という言葉で済まされることもあったりするのか。そもそも、十八歳の男にドジっ子という表現はどうなんだろう。少し気になったけれど、一織のいつもの失言のひとつと判断する。
陸だって、好きでドジを踏んでいるわけではない。自分に世話を焼こうとあれこれしてくれる一織の姿を見ているのが楽しく、ずっと見てしまって、つい、気もそぞろになってしまうのだ。つまり、陸がなにかうっかりしてしまうのは、半分近く、一織が原因。それを一織本人に指摘しないのは、陸の小さな独占欲。だって、一織が気にしてオレを構ってくれなくなったらさみしいじゃん。
「今日は一段と冷え込みますからね。コートと帽子、それから、マフラーと手袋もしたほうがいいでしょう。貼るカイロも用意しましょうか」
確かに今日も寒いけれど、いつものコートにいつもの帽子、それから変装用のマスクでじゅうぶんじゃないかな……と思う。さきほど仕事へと向かった三月だってこれくらいの防寒だった。
「なんか、もこもこする……」
あっという間に着膨れた陸は、マフラーに顎を埋めてむすりとした。厚着をし過ぎて汗をかいては、元も子もない。それに。
(手、繋げないじゃん)
もちろん、いくら変装をしたといっても、外でべたべたとくっついていいという免罪符にはならない。最近でこそあまり聞かなくなったが、何年か前にはこの季節になると〝リア充爆発しろ〟なんて言葉も、テレビや雑誌、漫画などでよく見聞きしたものだ。
「あぁ、口許を埋めないでください。マフラーの繊維を吸い込みでもしたらどうするんです。ほら、マスクをして。……では、行きますよ」
マスクに隠された口許は、への字に曲がったまま。一織からはそれが見えない。
(一織のばーか)
自分の一歩前を歩く一織に、マスク越しに「いーっ」とした。
デコレーションケーキなどの崩れやすい菓子を詰めた箱を一織が、その他の菓子を詰めた紙袋を陸が持つことになった。一織の持つ箱に詰められたデコレーションケーキは一人分ずつ小分けにつくられたもの。ホールケーキでなかったのは、個々の仕事などで全員揃って食べられないかもしれないからという両親の気遣いだ。当日中に食べなければならないものがほとんどだが、ふたつほど、わずかに日持ちするデザートも用意されていた。
ケーキ類だけならば一織だけでも運べるけれど、両親が「数が多い」と言ったのには、理由がある。それが、陸が持っている紙袋の中身。
「これ、初めて見たかも!」
紙袋を覗き込んだ陸が嬉しそうに笑う。小一時間ほど前まで、マスクの下で膨れっ面をしていたとは思えないほどだ。まなじりを下げて、マスクで隠れてはいるけれど、恐らく口角が上がっているに違いない。
その中身は、クリスマスブーツ。スーパーマーケットに陳列されているような大きなものではなく、クリスマスツリーのオーナメントとして飾ってもおかしくない程度の、手のひらサイズのもの。中身は三月と一織の両親がつくったクッキーで、店頭でも販売されている。ケーキと違って、クリスマスブーツは小鳥遊事務所への差し入れも含まれているため、数が多い。
初めて見たかも、と屈託のない笑顔を浮かべる陸に、一織の知らない、長く入院をしていた頃の彼を想像してしまう。一織はクリスマスブーツを小さな頃から見慣れていたし、かわいいものに惹かれてしまう一織にとっては、一年に一度の秘かな楽しみでもあった。
「……あっ、ほら。七瀬さん。まったく……余所見しないでください」
紙袋の中身に意識がいってしまい、つい、曲がるべき道を素通りしそうになった陸の腕を、一織が咄嗟に掴んだ。
「あ、ごめん」
その場で立ち止まって。さっさと道を曲がればいいのに、陸が掴まれた腕をじっと見つめるものだから、一織も動けなくなってしまう。あぁ、ここが人通りの少ない道でよかった。
「……七瀬さん?」
「さっきから思ってたんだけど、なんで一織は手袋してないんだよ」
自分には、マフラーを巻けだの、手袋をしろだの、厚着を要求したくせに。オレばっかり着膨れてるじゃんか。陸はそうこぼした。
「私はいいんです」
「よくない!」
単に、実家が使用しているケーキの箱の持ち手と比べて、自分の手袋が分厚過ぎて指を通しにくいから、着けてこなかっただけのこと。
陸は紙袋を足許に置き、自分の手袋を片方外して、一織に差し出した。
「……まさか、手袋をしろとでも言うんですか?」
あまりに恥ずかし過ぎる。ひとつの手袋を分け合って使うなんて、恋人同士みたいなこと……まぁ、恋人、なのだけれど。
「それこそ、いいんです! だよ。一織のいいんですっていうのは、全然いいんですじゃなくて、よくないんだってば!」
いつまでも手袋を受け取らない一織に焦れて、陸は一織の手を取り、半ば無理矢理、手袋をはめさせた。
「……あなたの手が冷えてしまうでしょう」
一織がそう苦言を呈すると、陸はきょろきょろとあたりを見渡してから。
「こうすればいいじゃん」
あろうことか、一織の手を取って、自分のコートのポケットに差し入れた。
「なっ……」
手袋をしていないほうの手で手を繋いで、それをポケットに入れるなんて、恋人同士がすることではないか。恋人なのだからだめではない、……そう、だめではないけれど、恥ずかし過ぎて、一織のキャパシティを軽く超えてしまいそう。
「クリスマスケーキ持って、好きなやつと手繋いで歩くの、本の中の主人公みたい」
ひとつのポケットに一緒に手を入れられるほどの、密着した距離。その距離だからこそ聞き取れる小声でそう言われてしまっては。
「恥ずかしい人ですね……」
つい、いつもの癖でかわいくないことを言ってしまった。一織の口許はわずかにゆるんでいて、まんざらでもなさそうだ。人通りが少なくてよかった……と一織は思う。
明日から、仕事がとても忙しくなる時期。その直前の、半日の休息。
ささやかなクリスマスのデートの内容は、寮に着くまでの帰り道、手を繋ぎ、身を寄せて歩くこと。