鍵
出会ってすぐに惹かれて、ずっと見ていたから、両想いなこともすぐにわかった。
しかし、彼は自分と同じアイドルで、IDOLiSH7のセンターだ。自分たちはファンに夢を与える立場でなければならない。だからといって、すぐに気持ちを切り替えられるほど恋に慣れていない――だって、初恋だ――から、感情が色褪せることを願って、恋心に蓋をし、何重にも鍵をかけておいた。一流のマジシャンにだって、何千年も生きた魔法使いにだって、開けられやしないはずだ。一織の心は、一織のものだから。
しかし、陸の言葉は、その鍵を簡単に解錠して、蓋まで開けてしまった。
「怖がらないで、オレと向き合ってよ。一織の怖いもの、オレが全部やっつける。一織となら、オレ、一流のマジシャンにだって、何千年も生きた魔法使いにだってできないこともできちゃいそうな気持ちになれるんだ」
そこまで言われてしまっては、陸の手を取らないわけにはいかない。
それに、一織だって、陸となら、なんだってできるような気がしているから。
恋心が、あふれだす。
しかし、彼は自分と同じアイドルで、IDOLiSH7のセンターだ。自分たちはファンに夢を与える立場でなければならない。だからといって、すぐに気持ちを切り替えられるほど恋に慣れていない――だって、初恋だ――から、感情が色褪せることを願って、恋心に蓋をし、何重にも鍵をかけておいた。一流のマジシャンにだって、何千年も生きた魔法使いにだって、開けられやしないはずだ。一織の心は、一織のものだから。
しかし、陸の言葉は、その鍵を簡単に解錠して、蓋まで開けてしまった。
「怖がらないで、オレと向き合ってよ。一織の怖いもの、オレが全部やっつける。一織となら、オレ、一流のマジシャンにだって、何千年も生きた魔法使いにだってできないこともできちゃいそうな気持ちになれるんだ」
そこまで言われてしまっては、陸の手を取らないわけにはいかない。
それに、一織だって、陸となら、なんだってできるような気がしているから。
恋心が、あふれだす。